Vol.49|「相続」|相続分の譲渡|静岡市清水区の遺言・相続相談専門行政書士が概説
コチラでは、遺言書や相続手続きなどについて解説しております。
今回のテーマはこちら
↓ ↓ ↓
揉めそうな時に検討したい…「相続分の譲渡」とは?
遺産分割の場面で、相続人間で争いがある場合やその気配がある場合、
「巻き込まれたくない!」
「手続きに関わりたくない!」
と考える相続人もいると思います。
そんな時に、実際に争いや手続きから離脱し得る方法として「相続分の譲渡」があります。
今回は、「相続分の譲渡」について概説します。
・ ・ ・ ・ ・
「相続分の譲渡」とは、文字通り相続人の持つ相続分を他人に譲渡することを指します。
相続分を譲渡することって、中々ピンと来ない人もいるかもしれないですよね。
しかし、民法には、相続分の譲渡を前提としているある規定があります。
【民法第905条:相続分の取戻権】
「共同相続人の1人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価格及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。」
この規定から、相続分は譲渡できると解されています。
譲渡する相手は、他の法定相続人でも第三者でも良いとされ、有償・無償のどちらでも構いません。
譲渡すると、譲渡した側は相続権がなくなる為、遺産分割協議に参加する必要がなくなります。これは、相続分の譲渡は、先の条文にもあるように「遺産の分割前」になされるはずの行為だからです。相続後に財産を譲渡するのではありません。
他方、相続分を譲り受けた側は、遺産分割協議に関与することが出来るようになります。
この相続分の譲渡は、「相続放棄」と比較されることがあります。
相続放棄をするとはじめから相続人ではなかったことになり、預貯金などプラスの財産を引き継げなくなりますが、借金などのマイナスの財産も引き継ぐ必要がなくなり、相続分の中に借金があっても返済義務を負う必要もなくなります。また相続放棄では、譲受人を指定することができません。
この点、相続分の譲渡は、譲り受ける相続分の中に借金等があった場合、その返済義務も譲受人が引き継ぐことになります。ただし、借金等の債権者からすれば、請求相手はあくまで譲渡人になります。この場合は、債権者の承諾を得なければ、譲渡人は譲受人と連帯して債務を負い続けることになります。
また、譲渡する相手は、譲渡する側が自由に決められます。
この相続分の譲渡は、以下の場合にはメリットがあるかもしれません。
・遺産分割に関与したくないとき
・相続分を譲り渡してあげたい誰かがいるとき
・相続人が多い場合に、簡易に協議・手続きを終わらせたいとき
・早々に現金を手にしたいとき(有償で譲渡する)
これらの場合には、具体的に相続分の譲渡を検討しても良いかもしれません。
ただ、この相続分の譲渡、注意する点があります。
その一つは、「取戻権」があることです。
先ほどの条文、民法第905条記載の通りですが、譲渡人が、第三者に相続分を譲渡した場合、他の共同相続人は、これを取り戻すことが認められています。
本来家族間で協議する遺産分割に、他人が介入するのを防ぐことが出来るようにするために、この規定が設けられています。逆を言えば、譲渡する相手が相続人の誰かである場合や、包括受遺者である場合は、取戻権を行使することは出来ないと考えられています。
良かれと思って第三者に譲渡した相続分が、取戻権を行使されることで、思惑が外れることもあります。
例えば、相続人と譲受人の関係が良くないなどの場合には、慎重に検討しなければなりません。
他にも、注意すべき点があります。
それは、「税金」です。
ここについては、次回以降に触れたいと思います。
・ ・ ・ ・ ・ ・
今回は、「相続分の譲渡」について概説しました。
遺言や相続に関することって、知っているようで知らなかったり、曖昧だったりすることが意外と多いと思います。
遺言や相続についてのご相談は、遺言・相続専門のにしがや行政書士事務所へお問い合わせ下さい。
お問い合わせからの流れ
- 1.お問い合わせ
- お電話・お問い合わせフォームよりお問い合わせ下さい。お問い合わせフォームの場合は、折り返しご連絡致します。
- 2.ご面談
- 日時を決めて当事務所、又はお客様のご自宅等でご相談内容を詳しくお聞きします。ご面談時に必要な資料・書類等は予めお伝えした上で御用意いただきます。
- 3.お見積り
- お客様のご相談内容や状況に応じて、サポート内容とお見積り額をご提示致します。
- 4.業務委任契約・着手
- サポート内容やお見積りにご納得頂けましたら、業務委任契約を締結し、業務着手致します。受任後、途中経過やお客様のご協力が必要な場合も都度ご連絡致します。
※業務開始時に着手金(お見積り時ご説明)をお受けする場合がございます。
- 5.業務終了・作成書類等のお引渡し
- 受任した内容・お手続きが終了しましたら、そのご報告と共に作成書類等をお引渡し致します。
お問い合わせはこちら!
セミナー情報:テーマ「相続」と「お金」のはなし。
令和7年10月22日(水)に、藤枝市「ふじキャン」で、セミナーを開催する予定です。
詳細は下記記事をご確認下さい。
遺言書・相続に関するご相談は、静岡市清水区のにしがや行政書士事務所まで!





