Vol.59|「相続」|「相続分の指定」と「遺産分割方法の指定」|静岡市清水区の遺言・相続相談専門行政書士が概説

コチラでは、遺言書や相続手続きなどについて解説しております。

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「相続分の指定」と「「遺産分割方法の指定」について

「遺言書について調べています。遺言書で出来ることの内に、「相続分の指定」、「遺産分割方法の指定」とありますが、両者の違いがよくわかりません。同じことを言っているようにも見えます。それぞれについて説明をお願いします。」

この疑問について概説します。

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遺言書で出来ること(指定できること)は、大きく以下の内容になります。

①身分に関すること
②財産の処分に関すること
③相続に関すること

この内、③相続に関することの中に、相続分の指定、遺産分割方法の指定が含まれます。

それぞれについて説明します。

【相続分の指定(=誰が・どれだけ)】とは、相続分(遺産の取分)を遺言者が自由に決めることを指します。

本来、相続財産の各相続人の相続分については、民法において決められています。
これを「法定相続分」と言います。

しかしこれは、あくまで原則の話しで、遺言で相続分の指定をする場合、この法定相続分にこだわる必要はなく、例えば、法定相続分の割合を上回る、或いは下回る指定をすることも出来ます。

そして、遺言での相続分の指定の内容は、法定相続分よりも優先されます。

【遺産分割方法(誰に・何を)の指定】とは、以下のように遺産の分け方を具体的に指定することです。

・長男には自宅不動産を、次男には預貯金を相続させる

例えば、遺言で長男には遺産の3分の2を、次男に3分の1を相続させるといった、「相続分の指定」がされていても、財産の種類が様々で、中には不動産・自動車など、物理的に分けることが難しい財産が含まれている場合があります。

そこで、これらの遺産をどう分けるかを指定しておくことができます。
これを遺産分割方法の指定と言います。

以上が、「相続分の指定」と「遺産分割方法の指定」の違いです。

ちなみに、遺言で出来る(=指定できる)内容は、上記の他は以下になります。

〇身分に関すること
 ・子の認知
 ・未成年者の後見人・後見監督人の指定

〇財産の処分に関すること
 ・財産の遺贈
 ・財産の寄付
 ・信託の設定

〇相続に関すること
(・相続分の指定とその委託)
(・遺産分割方法の指定とその委託)
 ・遺産分割の禁止
 ・相続人相互の担保責任の指定
 ・特別受益の持ち戻しの免除
 ・相続人の廃除や廃除の取消
 ・遺言執行者の指定とその委託
 ・祭祀承継者の指定
 ・遺留分侵害額の負担順序の指定

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今回は、「相続分の指定」、「遺産分割方法の指定」について概説しました。

遺言や相続に関することって、知っているようで知らなかったり、曖昧だったりすることが意外と多いと思います。

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